「ChatGPT」と効果予測AIが広告制作を支援する「CRAIS for Text」、「GPT-4」への対応を開始
最終更新日:2023年12月22日
株式会社オプトは、2023年4月12日、同社の広告制作ツール「CRAIS for Text」において大規模言語モデル「GPT-4」への対応を開始したと発表した。
「CRAIS for Text」は、米OpenAI社のAIチャットボット「ChatGPT」と効果予測AIの活用により、効果的な広告クリエイティブを生成できるツールだ。「GPT-4」への対応は「GPT-4 API」の実装として開始され、生成する広告テキストの精度/クリック率を向上している。
目次
<本ニュースの10秒要約>
- 「ChatGPT」と効果予測AIを活用し、効果的な広告クリエイティブを生成できる「CRAIS for Text」
- 性能が向上した「GPT-4 API」を実装し、生成する広告テキストの精度/クリック率の向上を実現
- Google広告のレスポンシブ検索広告にも対応開始、今後もツール精度を改善して広告配信を支援
広告事業を展開している企業、オプト
オプトは、「デジタルで、この国の新しい基本をつくる。」というミッションを掲げて広告事業を展開している企業だ。リスティング広告/ディスプレイ広告/ソーシャルメディア広告などを対象とする形で、広告代理サービスを提供している。
広告事業に取り組む中で同社は、近年のダイレクト広告の領域ではプラットフォーマーによる自動化対応が進み、広告主/代理店ごとの差別化が困難になっていると判断。こうした状況に対応するためには、多種多様でリアルタイム性のあるメッセージを高頻度で差し替えると考えた。
しかし、広告の差し替えをマンパワーのみに頼って行う場合、テキスト制作業務に膨大な人的リソースが必要となる。この課題を解消すべく同社は、「ChatGPT」を活用した「CRAIS for Text」を開発するに至った。
ダイレクト広告のテキストを短時間で制作できる「CRAIS for Text」
「CRAIS for Text」は、生活者の属性/好み/趣味嗜好に最適化されたダイレクト広告のテキストを、短時間で制作できるツールだ。広告テキストの生成は「ChatGPT」が行い、効果予測AIが出力テキストの検証を実施。25年以上デジタルマーケティングに携わってきたオプトの知見も活用することで、効果予測を考慮した広告クリエイティブの容易な制作を実現している。
オプトは「CRAIS for Text」の提供を、2023年3月20日より開始した。この時点で「CRAIS for Text」で活用されている「ChatGPT」の言語モデルは「GPT-3.5-turbo」だったが、同社は「GPT-4 API」のリリースを見据えたバージョンアップを予告。そして予告通り、「GPT-4 API」のリリースに合わせて「CRAIS for Text」での対応も開始した。
広告配信に活用可能なテキストの比率、約90%にまで向上
「GPT-4 API」は、OpenAI社が提供している言語モデル「GPT-4」のAPIとなる。「GPT-4」では、前バージョンの「GPT-3.5」より大幅な性能向上を実現。米国司法試験の模擬テストを用いた検証では、「GPT-3.5」が合格者の下位10%のスコアに留まったのに対して、「GPT-4」では上位10%に入る成績をマークした。
「GPT-4」は、広告テキストの生成機能についても期待されている。「GPT-3.5」で生成した広告テキストは、コンサルタントのチェックにおいて約75%が実際の広告配信に活用可能と判定された。しかし「GPT-4」では精度がさらに向上し、広告配信に活用可能な比率は約90%に達すると見込まれている。また「GPT-4」は、より品質の高いテキスト生成を通じて、広告配信後のクリック率を改善することも可能だ。その改善率は、約2割におよぶと想定されている。
今後もツール精度の改善を進める
「CRAIS for Text」は今回、「GPT-4 API」の実装と同時に、Google広告のレスポンシブ検索広告への対応も開始した。この対応により「CRAIS for Text」は、複数の広告タイトルと説明文の組み合わせの効果予測や、遺伝的アルゴリズムを用いて大量のタイトル・説明文から効果の高い組み合わせを予測・抽出することが、可能となった。
オプトは今後も「CRAIS for Text」において、ツール精度の改善を進め、クライアント企業の広告配信を支援するとしている。
参照元:PRTIMES
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