宅配寿司「銀のさら」、寿司桶の見栄えをAIが評価・採点するアプリ「mibae」開発。直営店へ既にテスト導入
最終更新日:2023年03月10日
株式会社ライドオンエクスプレスホールディングスは、2023年3月7日、同社のグループ企業が展開する宅配寿司「銀のさら」において、AIアプリ「mibae」を開発したと発表した。
「mibae」は、盛り付けた寿司桶の見栄えをAIが評価・採点するアプリだ。全国の「銀のさら」店舗で統一された見栄えの寿司を提供すべく開発されており、「銀のさら」直営店108店舗にて既にテスト導入も開始されている。
<本ニュースの10秒要約>
- 桶に盛り付けた寿司を撮影すると、その見栄えについてAIが評価・採点するアプリ「mibae」
- ネタごとに1,000枚以上の写真を分析、感覚的な「良い」「悪い」もAIに学習させ、数値化を実現
- 寿司作りの遠隔教育ツールとしても期待、品質の全国統一を目指し2023年中に全店舗導入へ
属人化しない採点基準を持つシステムとして開発
「銀のさら」は、「おいしいお寿司をもっと身近に」をコンセプトを掲げて本格的な寿司を自宅でも楽しめる宅配寿司事業を展開している。利用者の食卓を華やかに演出できるよう、寿司桶の見栄えについてもこだわりを持ち、教育現場においても見栄えに関する研修に取り組んで来た。
しかしこの研修において、教育担当者による評価基準の差が生じることを「銀のさら」は課題視。見栄えについて、属人化しない採点基準を持つシステムが必要であると考えた。また、全国の店舗で統一された寿司の見栄えも実現すべく、今回の「mibae」開発に至っている。
AIが一つ一つのネタを認識した上で盛り付けを点数化
「mibae」は、桶に盛り付けた寿司を撮影すると、その見栄えについて評価・採点を行うアプリだ。評価・採点に際しては、AIが一つ一つのネタを認識した上で盛り付けを平等に点数化する。
AIによるネタの識別では通常、撮影環境やカメラの性能によって色と形の判別が困難となり、識別精度に差が出る。この課題を解決すべく「mibae」の開発では、一つのネタに対して1,000枚以上の写真を分析。どんな角度や光の当たり方の写真であっても、ネタの正確な識別を可能にした。
点数だけでは完全な表現が困難な「美しさ」の判断についても、「mibae」ではAIを活用。「美しい桶」「普通の桶」「美しくない桶」などを作ってAIに認識させ、採点に反映をさせることで、盛り付けの感覚的な「良い」「悪い」についても数値化を実現している。
識別精度を更に高めると共に、他の商品の評価・採点も
「mibae」について「銀のさら」は、遠隔地から寿司作りの教育を行えるツールとしても期待している。これまで「銀のさら」では、初回研修後の寿司作りの教育については、各店舗に任せていた。この教育を「mibae」によって統一することで、寿司の見栄えについても統一を実現。商品力の向上にもつながるとしている。
また「銀のさら」は、「mibae」が従業員に良い影響を与える可能性についても期待。美しい寿司の盛り付けを、ゲーム感覚で楽しみながら学べるツールとして「mibae」が活用されることを望んでいる。
2023年3月時点で「mibae」は、全国の「銀のさら」直営店108店舗にテスト導入され、桶商品「相模」のみを採点することができる。今後「銀のさら」では、「mibae」のネタの識別精度を更に高めると共に他の商品の評価・採点も実現し、2023年中にはフランチャイズ店舗を含めた全店舗での導入を目指すとしている。
参照元:PRTIMES
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