ヘッドウォータースら3社、ローソン7店舗にて個店最適化を目指すエッジAI活用の実証実験を実施
最終更新日:2023年11月17日
株式会社ヘッドウォータースは、2023年11月16日、ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社およびAWL株式会社と共に、株式会社ローソンの店舗にてエッジAI活用の実証実験を実施したと発表した。
この実験は、エッジAI技術搭載デバイスなどの活用を通じてローソン店舗の個店最適化を目指すものであり、同年3月から8月にかけて実施された。この実験では、AIを用いて棚分析や顧客行動分析を行うことで、オペレーションの効率化を実現している。
<本ニュースの10秒要約>
- エッジAI技術搭載デバイスなどを活用し、ローソン店舗の個店最適化を図る実験を実施
- 商品棚の状況を自動で検知・可視化、顧客の店内動線や滞留時間などもAI技術で解析
- 棚/商品の確認工数を大幅に削減。今後も持続的なソリューション開発に取り組む
工場/店舗におけるIoT/AI技術の活用を支援するヘッドウォータース
ヘッドウォータースは、「SyncLect」シリーズの開発・提供といったAIソリューション事業を手がける企業だ。工場/店舗におけるIoT/AI技術の活用を支援することで各産業のDXを推進しており、その貢献は日本マイクロソフトやNVIDIAといった大手企業にも及ぶ。
店舗におけるデータ活用も支援する中で同社は、近年のエッジAIが果たした大幅な進化と、高度なイメージセンサーの登場に注目した。これらの技術を用いると、顧客の購買前の行動や棚の陳列状況といった情報も、店舗運営に活用可能なデータとして取得できると判断。そこで今回、エッジAI技術とクラウドプラットフォームを活用し、棚分析や顧客行動分析の可能性について検証する実験を行うに至った。
実験対象となったローソン店舗内に、エッジデバイスを数十台設置
今回の実証実験は、2023年3月から8月にかけて東京都/神奈川県内のローソン7店舗にて実施された。実験内では、商品棚の状況を効率的かつ自動で検知・可視化すると共に、顧客の店内動線や滞留時間といった行動データもAI技術で解析。また、これらのデータを店舗施策の改善に活用するためのプロセス構築も進められている。
実験対象となったローソン店舗内には、エッジデバイスが数十台設置された。このエッジデバイスは、AI処理機能を持つソニーセミコンダクタソリューションズ製のインテリジェントビジョンセンサー『IMX500』を内蔵し、AWLが開発した商品検出AIモデルを搭載するもの。このデバイスにより、商品レイアウト/棚割り/在庫状況を高精度で自動検知することが可能となり、棚/商品の確認に要していた作業工数の大幅な削減を実現した。また、エッジデバイスからシステム/クラウドへ伝送するデータ量を削減し、システム全体のコスト抑制にも貢献している。
小売業界の顧客体験/店舗利益の向上に、AIで貢献
今回の実験においてヘッドウォータースは、棚状況および顧客の行動分析のデータを統合/分析するシステムを「Microsoft Azure」で構築。エッジデバイスの一元管理/ファームウェア更新などは、管理ソリューション「SyncLect Edge AI DMS」を用いて遠隔で行った。
小売業界では現在、顧客体験/店舗利益の向上が規模の大小を問わず重要なテーマとなっている。ヘッドウォータース/ソニーセミコンダクタソリューションズ/AWLの3社は今後、個店に最適な店舗経営指導/支援施策を実現すべく、今回の実証実験で得られた知見を活かして持続的なソリューションの開発と提案に取り組むとしている。
参照元:PRTIMES
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