JR西日本グループ、AI乗合配車システムのREAと提携してデマンド交通システムの実現を目指す

株式会社JR西日本イノベーションズは、2023年4月14日、AI乗合配車システムの提供などを手がける株式会社REAに出資を行うと発表した。

JR西日本イノベーションズは、JR西日本グループにてコーポレートベンチャーキャピタルの運営などを行う企業だ。今回の出資を通じてJR西日本グループは、MaaSアプリ「WESTER」をフロントエンドとするデマンド交通システムの実現を企図しており、そのためにREAが持つAIやMaaS基盤システム開発の知見も活用する。

＜本ニュースの10秒要約＞

• JR西日本グループのベンチャーキャピタルが、AI乗合配車システムなどを手がけるREAに出資
• 「WESTER」をフロントエンドとするデマンド交通システムを、REAのAI知見も活用して実現
• AI乗合配車システムの有効性を実証で確認、持続的な地域交通の実現や地域の活性化に貢献

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AI配車計画の自動作成サービス「Noruuu」を開発しているREA

JR西日本イノベーションズは、JR西日本グループにおいて鉄道の持続的運営および事業創造の拡大を実現すべく、投資などの事業を展開している。鉄道事業において将来的に懸念される労働力不足などへの対応を図ると共に、生活関連サービス事業の拡大なども行うべく、ベンチャー企業との連携を推進。多くのアイデア・技術を持つパートナーとのコラボレーションやオープンイノベーションに取り組んでいる。

JR西日本イノベーションズが今回出資を発表したREAは、AIによる配車計画の自動作成サービス「Noruuu」を開発している企業だ。「Noruuu」は、利用者の予約情報に応じてAIがリアルタイムで最適なルート判断と配車を自動で行うシステムであり、利用者の利便性向上に加えてタクシーなどの効率的な配車も実現。同社はまた、自治体などと連携しながら移動に関するMaaSアプリの開発も手がけ、交通事業者のDX化を支援している。

利用者にも交通事業者にもメリットを提供するデマンド交通システムを

JR西日本イノベーションズによるREAへの出資は、JR西日本（西日本旅客鉄道株式会社）が提供するMaaSアプリ「WESTER」を活用したデマンド交通システムの構築を目的として、行われるに至った。出資と同時に、JR西日本とREAの間でも業務提携契約が締結されている。

提携により構築が目指されるデマンド交通システムは、「WESTER」をフロントエンドとして利用者にも交通事業者にもメリットを提供するというものだ。利用者には、「WESTER」の地図をタップするだけで予約依頼を行えるようにするなど、利便性の高い交通サービスを提供。交通事業者には、AIデマンド予約を含めた全システムをサービスとして提供することで保守運用コストを削減し、また取得データの活用を通じて交通に関する課題の解決も支援するとしている。

地域の活性化などにも貢献すべく、デジタル技術の活用に取り組む

システム構築にあたりJR西日本は、REAの「Noruuu」を活用したデマンド交通の実証実験を、山口エリアにて2022年3月に実施。2022年9月～12月には、城崎温泉・湯村温泉エリアにおいてオンデマンド周遊バスの一般ユーザー向けサービスを実施した。これらの実証を通じてJR西日本は、送客手段として「WESTER」が十分に機能していることと、AI乗合配車システムによる配車指示や所要時間の管理が適切であったことを確認している。

JR西日本グループとREAは今後、JR西日本のエリアを基軸としながらも、他エリアへの展開も視野に入れた形で協業を進める予定だ。持続的な地域交通サービスの実現や地域の活性化に貢献すべく、デジタル技術の活用に取り組むとしている。

参照元：PRTIMES

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