NVIDIAとソフトバンクが協業！日本最大級のAIスーパーコンピューター構築へ。国内AIインフラ整備を加速

2024年11月13日、NVIDIA AI Summit Japanにおいて、NVIDIAとソフトバンクは日本のAI産業革命を推進する大規模な協業を発表した。

ソフトバンクは、NVIDIA Blackwellを搭載した国内最大級のAIスーパーコンピューターの構築に着手し、さらにGrace Blackwellの導入も計画している。

両社は、AI-RANによる世界初の5G AI通信ネットワークの試験運用に成功し、通信事業者に新たな収益機会をもたらすプラットフォームの提供を目指す。また、NVIDIA AI Enterpriseを活用したAIマーケットプレイスの構築も視野に入れており、日本のAIインフラ整備を本格的に推進する。

＜本ニュースの10秒要約＞

• NVIDIA Blackwellを採用した国内最大級のAIスーパーコンピューター構築と、Grace Blackwellの追加導入による計算処理能力の強化
• 世界初となるAIと5Gを組み合わせた通信ネットワークの試験運用成功と、通信事業者向け新規収益モデルの確立
• NVIDIA AI Enterpriseを活用した国内向けAIマーケットプレイスの構築による、安全なAIコンピューティング環境の整備

最新鋭のAIスーパーコンピューター構築計画

ソフトバンクは、NVIDIA DGX B200システムを基盤とした新しいDGX SuperPODスーパーコンピューターの構築を進めている。

このシステムは、自社の生成AI開発やAI関連事業に活用するほか、国内の大学、研究機関、企業向けにも提供される予定だ。

完成後は日本最高性能のスーパーコンピューターとなる見込みで、NVIDIA AI EnterpriseソフトウェアとNVIDIA Quantum-2 InfiniBandネットワーキングを搭載し、LLM（大規模言語モデル）の開発に最適化された環境を提供する。

世界初のAI-RAN技術による新たな収益モデル

ソフトバンクは神奈川県での屋外試験において、NVIDIA AI-RANソリューションによる5GパフォーマンスとAI推論ワークロードの同時実行に成功した。

この技術により、通信事業者は従来使用されていなかったネットワーク容量の約3分の2をAI推論サービスとして提供できる。両社の試算では、AI-RANインフラへの投資1ドルあたり約5ドルのAI推論収益が見込まれ、サーバー1台あたり最大219%の利益率達成が期待できる。

AIマーケットプレイスの構築と実用化に向けた取り組み

ソフトバンクはNVIDIA AI Enterpriseを活用し、自動運転車の遠隔サポート、ロボット制御、マルチモーダル RAGなど、実用的なAI推論アプリケーションの開発を進めている。

これらのワークロードは全てAI-RANネットワーク上で最適に実行可能なことが確認された。また、従来の5Gネットワークインフラと比較して40%の省電力化が期待できるNVIDIA Aerial RAN Computer-1システムの導入も予定されている。

AI Market の見解

本協業は、日本のAIインフラ整備において重要な転換点となる。特にAI-RAN技術の実用化は、通信インフラのパラダイムシフトをもたらす可能性が高い。

従来のコストセンターであった通信基地局を収益源として再定義する試みは、通信業界全体のビジネスモデルに大きな影響を与えるだろう。

また、国内最大級のAIスーパーコンピューター構築は、日本のAI開発能力を大幅に向上させ、産業界全体のDX推進を加速させる起爆剤となる。世界的な半導体供給網の再編が進む中、日本のAI主権確立に向けた本取り組みは、国際競争力の強化に寄与する重要な一歩と評価できる。

参照元：PR TIMES

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