ワークスのAI型チャットボット「HUE チャットボット」、丸紅の社会産業・金融グループで稼働開始
最終更新日:2022年08月30日
株式会社ワークスアプリケーションズは、2022年8月29日、同社のAI型チャットボット「HUE チャットボット」が丸紅株式会社にて稼働を開始していることを発表した。
「HUE チャットボット」は、NLP(自然言語処理)技術を応用したAI型チャットボットであり、曖昧な質問にも対応して高精度な返答が期待が可能となっている。丸紅での稼働は、社会産業・金融グループにおいて2022年7月より開始されている。
<本ニュースの10秒要約>
- NLP技術を応用したAI型チャットボット「HUE チャットボット」、2022年7月より丸紅グループで稼働
- 自然言語処理辞書「SudachiDict」を備え、曖昧な問いへの対応も可能な「HUE チャットボット」
- 今後はAI学習に必要なデータの蓄積を進め、バックオフィス関連の問い合わせ対応にも活用予定
大規模な辞書登録なしで利用でき、判断精度も向上した「HUE チャットボット」
ワークスアプリケーションズは業務アプリケーションなどを開発・提供している企業であり、近年はERPを軸としてDX推進を支援する製品も手がけている。さらなるDX支援が可能なソリューションプロバイダーとなるべく同社は、AI関連の研究も推進。AIチャットボットに不可欠なNLP技術に特化したワークス徳島人工知能NLP研究所も擁し、同研究所の成果を用いる形で「HUE チャットボット」を開発した。
「HUE チャットボット」は、ワークス徳島人工知能NLP研究所が開発した自然言語処理辞書「SudachiDict」を備えるAI型チャットボットだ。「SudachiDict」の登録語彙は国内最大規模となる290万語(2022年5月現在)に達しており、事前の大規模な辞書登録を行うことなく利用が可能となっている。また、用意するFAQ数の削減や表記ゆれ判断の精度向上も実現し、曖昧な問いへの対応も可能となった。
「HUE チャットボット」は他にも、ドラッグ&ドロップで簡単に回答候補の調整を行うことができるなど、管理画面において高い操作性を持つ。管理者権限も柔軟に設定可能であり、複数部門での運用も容易になっている。
FAQの改善が容易、コミュニケーションも効率的なため、採用を決定
今回「HUE チャットボット」の稼働開始が発表された丸紅の社会産業・金融グループでは、問い合わせ業務のボリュームが課題視されていた。月に100件程度あるというIT関連の社内問い合わせは、その6割強がいわゆるFAQ(よくある質問)であり、回答の自動化によりサポートセンターや社内常駐の専任担当者のボリューム削減が可能であると同社は判断。2021年には他社製品によるチャットボットの導入を開始した。
しかし導入した他社製品では、FAQのメンテナンスに工数がかかるという課題が存在した。そこでサービス切り替えのため「HUE チャットボット」をトライアル利用してみたところ、FAQの改善が容易であると判断。また、フリーワード(自由入力)検索でもすぐに回答にたどり着けるため、質問者とのコミュニケーションが効率的になることも明らかになった。これらの点を評価し、丸紅は今回の「HUE チャットボット」導入に至っている。
データの蓄積を進め、回答精度の向上を図る
丸紅は今後「HUE チャットボット」について、利用率の向上によってAIの学習に必要なデータの蓄積を進め、回答精度の向上を図るとしている。また、IT関連のみならずバックオフィス関連の社内問い合わせへの展開も検討しているという。
ワークスアプリケーションズは「HUE チャットボット」において今後、質問者・管理者の利便性を高める様々な機能強化を図り、また「FAQなしでもチャットボットが質問に受け答えする機能(テキストサーチ機能)」の追加も予定している。
参照元:PRTIMES
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