Grok CLIは公式?できることや特徴、Claude CodeやGemini CLIとの違い、料金や使い方、活用事例を徹底解説
最終更新日:2025年08月20日

- Grok CLIは、xAIのGrokを活用できるサードパーティのオープンソース対話型AIコマンドラインツール
- 自然言語でファイル操作やコマンド実行が可能
- オープンソースで開発され、MITライセンスのもと無料で使用・改変・再配布ができる
- GPT-4oやClaude 3など、OpenAI互換APIを通じて複数のモデルが利用可能
Grok CLIは、イーロン・マスク氏率いるxAI社のLLM(大規模言語モデル)であるGrokを活用し、開発者がコマンドライン上で自然言語による操作を実現できるツールです。
本記事では、Grok CLIの概要からできること、使い方、他CLIツールとの違い、料金や活用事例までを網羅的に解説します。
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目次
Grok CLIとは?
Grok CLIは、xAI社のGrokモデルを活用できる会話型AIコマンドラインツールです。xAI公式ではなく、サードパーティがオープンソースで開発しており、Grok CLIと呼ばれるツールが複数存在することが確認されています。
この記事では、複数あるGrok CLIを名乗るサービスの内、最もよく使われていると考えられるもの(GitHub)について解説します。
ターミナルなどのCLI上で自然言語による対話を通じて、ファイルの作成や編集、シェルコマンドの実行など、ソフトウェア開発に関連する多くの操作を効率的に行えるよう設計されています。Node.js環境下で簡単に利用できます。
Grok CLIの料金と利用可能なモデル
Grok CLIそのものはオープンソースで、無料で使用することができます。
しかし、xAIのAPIを使用する必要があるため、APIにかかる料金を支払う必要があります。以下は利用可能な各モデルのコンテキスト長と料金の表になっています。
モデル名 | コンテキスト長 | 料金(100万トークン当たり) |
---|---|---|
grok-4 | 256,000トークン | $3.00(入力) $15.00(出力) |
grok-3 | 131,072トークン | $3.00(入力) $15.00(出力) |
grok-3-mini | 131,072トークン | $0.30(入力) $0.50(出力) |
APIの料金は随時変更の可能性があるため、最新の価格は公式サイトをご確認ください。
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Grok CLIのできること
Grok CLIを使用するとできることについて、5つご紹介します。
CLI上でGrokを利用できる会話型AIインターフェース
Grok CLIは、対話型AI「Grok」をコマンドライン(CLI)上で直接利用できるツールです。上記はターミナル上でGrok CLIを起動し、質問をした例になります。
ターミナルで「grok」と入力するだけで、会話型インターフェースが起動し、自然言語による指示で開発作業をサポートしてくれます。
たとえば「パッケージ情報を表示して」「新しいReactコンポーネントを作って」などの入力に対し、Grokが適切なツールを自動で選び、作業を実行します。
ファイルの閲覧・作成・編集が可能
CLI上で、AIがファイル操作を実行できます。ファイルを開いて中身を表示したり、新しいファイルを作成したり、既存のコードを一部修正するといったことが、すべて自然言語のプロンプトで可能です。
編集作業には組み込みのテキストエディタ機能が活用され、開発効率を大きく向上させます。
シェルコマンドの実行
Grok CLIはBashと連携しており、従来の「ls」「npm install」などのターミナル上で使用するコマンドを言葉で指示するだけで実行できます。
例えば「テストを走らせて」「依存パッケージを追加して」などの指示に基づいて、必要なシェル操作を自動で選択・実行します。
CI/CDやスクリプトとの統合
Grok CLIは「ヘッドレスモード」を備えており、単発のプロンプトを処理してすぐ終了する形での実行が可能です。
このモードはCI/CDパイプラインに組み込んで自動コードレビューを行ったり、シェルスクリプトにAI処理を統合したりといった使い方ができます。非対話型の用途にも柔軟に対応しています。
プロジェクトごとのカスタム命令設定
`.grok/GROK.md` ファイルを用意することで、特定のプロジェクトでのコーディング規約やスタイル、使用言語をAIに伝えることができます。
Grokはこのファイルをシステムプロンプトに自動で読み込み、プロジェクトに合った指示で動作するため、より一貫性のある開発支援が可能になります。
Grok CLIの特徴
以下では、Grok CLIの特徴について解説します。
非公式のサードパーティによって開発されている
Grok CLIは、xAIのGrok APIを利用するツールですが、xAI社公式ではなく、外部の開発者コミュニティによって独自に開発されたサードパーティ製のCLIツールです。
公式サポートは存在せず、利用にはGrokのAPIキーが必要ですが、API仕様に準拠して動作する設計になっています。
オープンソースで自由にカスタマイズ可能
Grok CLIはオープンソースとしてGitHub上で公開されており、誰でもソースコードを自由に閲覧・利用・改変できます。
なお、Grok CLIはMITライセンスの下で配布されており、商用利用や再配布、改変も許可されています。著作権とライセンス文を表示していれば、誰でも自由に再利用・再開発が可能です。
モデルの選択と拡張性
Grok CLIは、単にGrokモデルを使うだけのツールではありません。OpenAIの「Chat Completions API」と互換性のあるAPIであれば、あらゆるプロバイダーのモデルを利用できる柔軟な設計がされています。
これにより、Grok CLIは高度に拡張可能なCLIプラットフォームとして、開発者のニーズに応じてモデルを切り替えることが可能です。
標準では、xAIが提供するGrok APIエンドポイント(https://api.x.ai/v1)が使用されますが、設定を変更することでGeminiやClaudeなど他プロバイダーのAPIも利用できます。
詳しくは、Grok CLIのGitHubをご確認ください。
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Claude CodeやGemini CLIとの違い
CLIでLLMを利用できる他のツールとしてClaude CodeやGemini CLIが挙げられます。以下の表では、Grok CLIとこれらを比較しました。
項目 | Grok CLI | Claude Code | Gemini CLI |
---|---|---|---|
開発元 | サードパーティ(非公式) | Anthropic(公式) | Google(公式) |
料金 | APIキーの利用に応じた課金 CLI自体は無料でオープンソース | Claude APIの利用に応じた課金 または定額制のMaxプラン | 無料利用可能 有料オプションも提供 |
利用可能 モデル | Grokシリーズ 他プロバイダのモデルも利用可能 | Claudeシリーズ | Geminiシリーズ |
拡張性 | 〇 | △ | △ |
Grok CLIの使い方
Grok CLIを利用するには、まず開発環境にNode.jsがインストールされている必要があります。対応バージョンは16以上です。Mac、Windows、Linuxいずれの環境でも動作します。
インストール
Grok CLIはnpm経由で簡単にインストールできます。以下のコマンドを実行することで、システム全体にグローバルインストールされます。
npm install -g @vibe-kit/grok-cli
これにより、どのディレクトリからでも `grok` コマンドを実行できるようになります。
APIキーの取得と設定
Grok CLIを動作させるには、xAIから提供されているGrok APIキーが必要です。取得したAPIキーは、以下のいずれかの方法でCLIに設定します。
- 環境変数の設定
以下のyour_api_key_hereにご自身のAPIキーを入力し、コマンドラインで実行します。ターミナルを閉じた場合は再度コマンドを実行する必要があります。
export GROK_API_KEY=your_api_key_here
- ユーザー設定ファイル
ホームディレクトリに~/.grok/user-settings.jsonを作成し、以下のようにAPIキーを記述します。こちらの方法では、一度設定すると繰り返し使用することができます。{ "apiKey": "your_api_key_here" }
対話モードの使い方
最も基本的な使い方は、Grokとのインタラクティブな対話モードです。
grok
とターミナルで入力すると、AIとの会話が始まり、自然言語での指示に応じてファイルの作成、編集、コマンド実行などが行えます。
作業ディレクトリを指定したい場合は、grok -d /path/to/project
とすることで、任意のディレクトリを操作対象にできます。
ヘッドレスモードでの利用
スクリプトやCI/CDなどで自動的に処理を行いたい場合には、「ヘッドレスモード」が便利です。単一のプロンプトを1回だけ処理して終了するモードで、以下のいずれかのコマンドで使用可能です。””内にプロンプトを入力しましょう。
grok --prompt "ここにプロンプトを入力 例:show me the package.json file"
grok -p "ここにプロンプトを入力 例:create a file example.js with hello world"
このモードでは対話型UIは起動せず、ターミナルの標準出力に結果が表示されます。
モデルの指定
Grok CLIは、使用するAIモデルを明示的に選択できます。例えば、Grok 4を使用したい場合は以下のようにします。
grok --model grok-4-latest
また、他のモデル(例:ClaudeやGPT-4oなど)を使用する場合は、対応するAPIエンドポイントも合わせて指定する必要があります。
grok --model claude-sonnet-4-20250514 --base-url https://your-provider.com/v1
このようにモデルを柔軟に切り替えることで、用途やパフォーマンスに応じた最適な活用が可能です。
これらの設定は、~/.grok/user-settings.jsonファイルに書き込むことでも設定できます。以下は、設定例です。
{
"apiKey": "your_api_key_here",
"baseURL": "https://api.x.ai/v1",
"defaultModel": "grok-4-latest",
"models": [
"grok-4-latest",
"grok-3-latest",
"grok-3-fast",
"grok-3-mini-fast"
]
}
Grok CLIに関するよくある質問まとめ
- Grok CLIは誰が開発していますか?
Grok CLIは、xAIが開発した公式ツールではなく、サードパーティの開発者コミュニティによってオープンソースで開発されているCLIツールです。
Grok CLIと呼ばれるツールは複数ありますが、本記事ではそのうちの一つで広く使われていると考えられるものをご紹介しています。
- Grok CLIはどのAIモデルを利用できますか?
デフォルトではGrokシリーズを使用することができます。
一方で、OpenAI互換APIに対応しているため、Claude 3、GPT-4o、LLaMA 3など他社のモデルも設定次第で使用可能です。
また、OpenRouterやGroqなどを経由して複数モデルを切り替えることもできます。
- Grok CLIの利用には料金がかかりますか?
Grok CLIそのものはMITライセンスの下で公開されており、無料で使用・改変・再配布が可能です。
ただし、AIによる処理にはAPIが必要であり、その使用にはトークン数に応じた料金が発生します。
まとめ
Grok CLIは、CLI上から自然言語で指示することでファイル操作やシェルコマンド実行などをLLMに実行させることができるツールです。
Node.js環境さえ整っていれば簡単に導入でき、Grokや他のプロバイダのモデルを用いて開発業務を効率化します。
さらに、プロジェクトに合わせたカスタム命令や他モデルとの互換性も備えており、個人開発から自動化環境まで幅広く活用できます。

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