ALGO ARTIS、石炭海上輸送の配船計画を最適化するAIソリューションを東北電力に提供

株式会社 ALGO ARTISは、2022年9月20日、AI（アルゴリズム）を活用した配船計画最適化ソリューションを東北電力株式会社に提供したと発表した。

ALGO ARTISは、AIを活用した運用計画の自動最適化ソリューションを開発・提供している企業だ。東北電力に提供したソリューションは、石炭海上輸送に関する配船計画を最適化するというものであり、既に実業務における運用も開始されている。

＜本ニュースの10秒要約＞

• 石炭輸送船の配船計画をAIで自動最適化し、コスト削減や船の稼働率向上、業務負荷低減も実現
• コスト・リスクの定式化や経験・ノウハウの組み込みにより、複雑で柔軟性が必要な配船計画を最適化
• 「社会基盤の最適化」を目指して、サプライチェーン全体に至るトータルな形での効率化を進める

社会基盤運用業務で高度な効率化を実現するALGO ARTIS

ALGO ARTISは、「社会基盤の最適化」というコーポレートミッションを掲げて事業を展開している。社会基盤を支える運用業務において、人の力では難しい高度な効率化を実現すべく、AIの活用を推進。あらゆる計画策定業務から複雑さを排除し、一つ一つの現場から組織の垣根を超えたサプライチェーン全体に至るトータルな形での効率化を図ってきた。

同社は、プラント運用・タンク操り・ロジスティックスといった領域の現場で最適化を実現するアルゴリズムを、コンサルティング・デザイン・システムの力を駆使して提供。電力会社へのサービス提供実績も持ち、2022年1月には関西電力株式会社に向けて石炭火力発電所の燃料運用最適化ソリューションを提供している。

人手では難しいレベルで低コスト・低リスクな計画作成を実現

ALGO ARTISが今回東北電力に向けて提供したのは、石炭の配船計画においてコスト削減および船の稼働率向上を実現するAIソリューションだ。

石炭の配船に際して電力会社は、石炭輸送船でサプライヤーから石炭を受け取る所から火力発電所に届けるまでの一連の計画を作成する。この作成業務では、複数ある船・サプライヤー・火力発電がそれぞれ抱える多くの制約を考慮しながら、火力発電所の石炭在庫を維持し、また石炭代・運賃・滞船料などのコストを極力抑える必要がある。また、荒天や設備トラブルといった不測の事態に応じた計画再編なども求められるため、これまでは熟練者の経験を頼りに作成が行われていた。

ALGO ARTISのソリューションでは、複雑な上に柔軟性が求められるこの配船計画の最適化を、AIの活用により実現。開発に際しては、配船における様々な制約や抑えるべきコスト・リスクを全て定式化し、また東北電力が保有する経験やノウハウもアルゴリズムに組み込まれた。結果、人手では難しいレベルで低コスト・低リスクな計画作成を可能にし、また計画作成時間の大幅な短縮および担当者の業務負荷低減も実現している。

数億円の年間コスト削減と船の稼働率向上を試算

このソリューションによる配船計画の改善効果についてALGO ARTISは、開発時の検証において数億円の年間コスト削減と船の稼働率向上を試算している。

ALGO ARTISは今後も、長年の経験で培われた様々なノウハウや複雑な思考が求められる管理運用業務において、AIソリューションによる効率化の推進を企図。自然と現場で使い続けられることを最重要視する形でソリューションを開発し、AIを通じた貢献に取り組むとしている。

参照元：PRTIMES

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