Mapbox社、ソフトバンクグループから2億8,000万ドルを調達。自動車向けAI地図の開発を加速
最終更新日:2024年07月31日
マップボックス・ジャパン合同会社は、2023年9月20日、本社である米Mapbox社が2億8,000万ドルの資金調達を実施したと発表した。
Mapbox社は、モバイルアプリ/物流/自動車向けに位置情報プラットフォーム「Mapbox」を展開している企業だ。今回の資金調達は、ソフトバンクグループ(ソフトバンクグループ株式会社およびその関連会社)主導のシリーズEラウンドとして実施され、この増資によりMapbox社はコネクテッドカー/アプリ向けAI地図の開発を加速する。
<本ニュースの10秒要約>
- 目的に最適な地図をAIを活用して構築、ロケーションデータ活用を促進する「Mapbox」
- トヨタやBMWなどのナビゲーションも支え、自動車業界でも確固たる地位を確立
- 車載センサーのデータをAIに処理させ、瞬時に最適な対応を実行するシステムを開発へ
開発者向けの地図開発プラットフォーム「Mapbox」
Mapbox社は、開発者向けの地図開発プラットフォームとして「Mapbox」を展開している。
「Mapbox」は、目的/ユーザー/ブランドに最適な地図をAIを活用して構築することにより、企業のロケーションデータ活用を促進するシステムだ。世界中の地理情報を網羅しており、日本国内でもゼンリン社をベースとした高精度な地図情報を標準で提供している。
「Mapbox」はこれまで、The Weather Company社のレーダーマップのレンダリングをはじめとして、モバイルアプリや物流のための位置情報プラットフォームとして長く活用されてきた実績を持つ。そして近年「Mapbox」が注力しているのが、先進的な取り組みを行う自動車ブランドとの協業だ。
3D地図を活用した魅力的なコンテンツを提供
AIを活用した「Mapbox」の地図ソリューションでは、ドライバーへの効率的なルート提案や、旅行などのアプリにおける3D地図を活用した魅力的なコンテンツの提供などができる。また、車両のシステムと連携することでエネルギー消費を監視し、航続距離の正確な予測や充電ステーションの満空情報、また車内での支払い手続きなども可能にする。これらの利点は、電気自動車の普及促進にも貢献しうるものだ。
こうした点から「Mapbox」は自動車業界でも確固たる地位を確立しており、今日ではトヨタ自動車/ゼネラルモーターズ/BMWのナビゲーションも支えている。
迅速な意思決定が可能なAI技術を自動車メーカーは求めている
Mapbox社が今回実施した資金調達は、「Mapbox」において道路環境を問わず機能するADAS機能の実現と、AIを活用した製品開発の加速を目的とするものだ。
「Mapbox」の地図ソリューションでは、位置情報に関わるデータを世界中の車両/デバイスで共有することが可能になっており、データのやりとりは現状でも1日280億回以上におよぶ。自動車に搭載されるセンサーは近年高度化し続けているため、これらのデータは今後さらなる増大が予測されており、迅速な意思決定を可能にするAI技術が世界中の自動車メーカーから求められていた。
こうしたニーズに応える開発を、Mapbox社は増資により進める予定だ。車載された高度なカメラ/LiDARセンサーのデータをAIに処理させ、瞬時に最適な対応を実行するシステムの開発にも取り組むとしている。
なお、今回のマップボックス・ジャパン合同会社による発表は、2023年9月19日(現地時間)にMapbox社が発表したプレスリリースの抄訳する形で行われた。
参照元:PRTIMES
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