NVIDIA社、AI技術などを用いた新たな車内ソリューションの実現を目指し、MediaTek社と提携
最終更新日:2024年05月22日
NVIDIA社は、2023年5月29日、車載用SoC(システムオンチップ)開発に向けてMediaTek社と提携すると発表した。
NVIDIA社はAIとコンピューティングで世界的に有名な企業であり、MediaTek社は半導体ファブレスメーカーだ。両社の提携では、NVIDIA社が持つGPUチップレットやAI技術とMediaTek社が開発する車載用SoCを統合し、ドライバー/乗客に車内での新しい体験を提供できる車内ソリューションの実現を目指すとしている。
<本ニュースの10秒要約>
- AIとコンピューティングで有名なNVIDIA社と、半導体ファブレスメーカーのMediaTek社が提携
- NVIDIA GPUチップレットをMediaTek社の自動車向け製品に統合、主要な専門技術の活用が可能に
- 新しいGPUチップレットの開発に取り組むNVIDIA社、広範な市場でリーダーシップ加速を図る
GPUで有名なNVIDIA社と、「Dimensity Auto」のMediaTek社
NVIDIA社は、1999年に発明したGPUによってPCゲーム市場の成長を促進した功績を持つ、アクセラレーテッドコンピューティングのパイオニア企業だ。GPU開発からコンピューターグラフィックスの再定義、また産業用メタバースの創造とその事業を拡大しており、AIやデータサイエンスといった領域においても開発を展開。クラウド上でデジタルツインの設計などを可能にするSaaS/「Omniverse Cloud」の提供なども手がけている。
同社が今回提携を発表したMediaTek社は、多様な領域に向けてチップとテクノロジーを提供している企業だ。快適なスマートホーム体験を実現する製品や、5G接続の可能性を引き出すスマートフォン向けチップ、またAIを簡単に構築して製品に組み込むことができるIoTプラットフォームなどを開発。車載用SoC 「Dimensity Auto」の展開も手がけている。
あらゆるタイプの車両にNVIDIA社の技術を提供
MediaTek社の「Dimensity Auto」は、モバイルコンピューティング/高速接続/エンターテインメント/Androidエコシステムといった領域において同社が数十年にわたり蓄積してきた知見が活用されたプラットフォームだ。スマートマルチディスプレイやハイダイナミックレンジカメラ、またオーディオ処理をサポートする「Dimensity Auto Cockpit」が含まれており、ドライバー/乗客はコックピットおよびインフォテインメントシステムとシームレスに対話することができる。
MediaTek社側は今回の提携により、NVIDIA GPUチップレットを自社の自動車向け製品に統合することが可能となり、AI/クラウド/グラフィックステクノロジー/ソフトウェアエコシステム領域におけるNVIDIA社の主要な専門技術を活用できるようになった。NVIDIA DRIVEソフトウェアによって実現される安全性とセキュリティ機能も、あらゆるタイプの車両に提供可能となっている。
より広範な市場にてコンピューティングのリーダーシップを加速
自動車メーカーは近年、インフォテインメントシステム/グラフィカルユーザーインターフェイス/タッチスクリーンにおいてNVIDIA社のテクノロジーを活用し、車両のコックピットを進化させてきた。こうした動きの中でMediaTek社は、NVIDIA社との連携により自社の自動車製品の水準が向上することを期待。進化する顧客のニーズと需要に応えて、インテリジェントでコネクテッドな車内ソリューションの提供を目指すとしている。
NVIDIA社は今後も、自社のGPUを拡張する形で新しいGPUチップレットの開発に取り組み、より広範な市場にてコンピューティングのリーダーシップ加速を図るとしている。
参照元:PRTIMES
エッジAIの事例を詳しく知りたい方はこちら、またエッジAIにおすすめの開発会社をお探しの方はこちらの記事もご参考ください。
AI Market ニュース配信チームでは、AI Market がピックアップするAIや生成AIに関する業務提携、新技術発表など、編集部厳選のニュースコンテンツを配信しています。AIに関する最新の情報を収集したい方は、ぜひ𝕏(旧:Twitter)やYoutubeなど、他SNSアカウントもフォローしてください!
𝕏:@AIMarket_jp
Youtube:@aimarket_channel
TikTok:@aimarket_jp
過去のニュース一覧:ニュース一覧
ニュース記事について:ニュース記事制作方針
運営会社:BizTech株式会社
ニュース掲載に関するご意見・ご相談はこちら:ai-market-press@biz-t.jp