PKSHAグループ、東京海上グループと共同で健康保険加入者の疾病予測アルゴリズムを開発

株式会社PKSHA Technologyは、2023年8月2日、同社のグループ会社が東京海上ホールディングス株式会社などと共同で疾病予測アルゴリズムを開発したと発表した。

このアルゴリズムは、健康データから疾病リスクをシミュレーションすることで、健康保険加入者の健康への理解と行動変容を促すというものだ。開発は、合弁会社AlgoNautと株式会社バリューHR、東京海上ホールディングスおよびそのグループ各社によって行われ、同年7月からは同アルゴリズムを活用したシミュレーションサービスの提供も開始されている。

＜本ニュースの10秒要約＞

• 健康データから疾病リスクをシミュレーション、健康保険加入者の健康への理解と行動変容を促す
• PKSHA Technologyと東京海上ホールディングスの合弁会社であるAlgoNautが、アルゴリズムを開発
• 東京海上日動あんしん生命のWebアプリにて既に提供、「新たな当たり前」を保険業界でも実現へ

様々なリスクに対応するソリューションを企画・開発するAlgoNaut

PKSHA Technologyは、AIソリューションの開発やAI SaaSの提供を手がける企業だ。企業と顧客の未来の関係性を創るべく、自社開発した機械学習／深層学習領域のアルゴリズムを用いて新たなサービスの開発・提供に取り組むことで、「未来のソフトウエアを形にする」をミッションの実現を目指している。

機械学習・深層学習領域のアルゴリズムの活用を進める中でPKSHA Technologyは、2020年に東京海上ホールディングスと合弁会社AlgoNautを設立した。AlgoNautは、様々なリスクに対応するソリューションの企画・開発を行う企業だ。ソリューション開発においては、東京海上グループ各社が保険事業で蓄積してきたリスクデータやリスク予防ノウハウと、PKSHA Technologyが開発したアルゴリズムが活用されている。

PKSHAグループと東京海上グループ各社、バリューHRがアルゴリズム開発

ヘルスケアに対する世の中のニーズは近年、少子高齢化に伴う生産人口の減少や医療費の増大といった動きを受けて、大きく高まっている。こうした状況において、健康診断／問診情報／年齢／性別といったデータを解析して特定の疾病リスクをシミュレーションすることで、個人の健康に対する意識変容と行動変容、そして予防効果の向上が期待されるようになった。

このニーズに応えるべくAlgoNautは今回、疾病発症リスクの予測アルゴリズムを開発するに至った。この開発は、東京海上ホールディングスとそのグループ各社、そして健康保険組合に向けて健康管理サービスなどを提供するバリューHRが参画する形で行われている。

糖尿病などについて3年以内の発症リスクを提示できるアルゴリズム

今回開発されたアルゴリズムは、糖尿病／高血圧／虚血性心疾患／脳血管疾患について3年以内の発症リスクを提示できるというものだ。リスク判定においては、性別・年齢といった基礎データに加えて、スマートフォンのカメラ機能などを使って読み込んだ健康診断結果の情報、また生活習慣に関する質問への回答といったデータを活用。健康リスクを明示化することで、保険加入者の健康状態に対する理解を深め、行動変容を促すことができる。

このアルゴリズムを活用したサービスは、東京海上グループに属する東京海上日動あんしん生命保険株式会社のWebアプリ「あんしんヘルスケア」上にて既に提供されている。「あんしんヘルスケア」は、東京海上日動あんしん生命保険の新保険商品「あんしん治療サポート保険」「あんしん治療サポート保険Ｒ」専用のWebアプリだ。アルゴリズムを活用したサービスは「マイ健康チェック」と命名され、「あんしんヘルスケア」ユーザーの疾病リスクを判定している。

人とAIが相互に補完して共に進化する未来へ

「マイ健康チェック」の展開を通じてAlgoNautは、疾病予測の業界におけるベストケースの創出を目指すとしている。またこの取り組みを通じて、人とAIが相互に補完して共に進化する「新たな当たり前」を、保険業界において実現するともしている。

参照元：PRTIMES

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