Gemini Notebook(旧NotebookLM)とは?機能・料金・使い方、企業活用の注意点を解説
最終更新日:2026年08月31日
記事監修者:森下 佳宏|BizTech株式会社 代表取締役

生成AI、特にChatGPTを始めとするLLM(大規模言語モデル)は、個人・企業で多く活用されています。企業においては、自社情報を参照したチャットを実現するRAG(検索拡張生成:Retrieval-Augmented Generation)と呼ばれる技術を用いてLLMを活用する傾向も多く見られ始めてます。
そんな中、誰でも簡易的にRAGを使えるツールとして、注目を集めているサービスがGoogleのGemini Notebook(旧NotebookLM)です。
この記事では、Gemini Notebookの機能やメリット・デメリット、企業向けの活用例、始め方について、実際の画面付きでわかりやすく紹介します。この記事を通して、企業内で活用するための具体的な方法を理解できます。
サービス自体は継続して提供されています。記事内の名称は原則として新名称に変更していますが、一部に旧名称時点の画面画像が含まれており、現在の画面とは表示や機能が異なる場合があります。
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目次
Gemini Notebook(旧NotebookLM)とは?

Gemini Notebookは、ユーザーがアップロードした資料などの情報に基づいて、LLM(大規模言語モデル)がその情報に対応した質問に回答する機能を持つ生成AIツールです。
基本的にユーザーが追加したソースを根拠として回答を生成します。回答には引用元が表示されるため、どの資料に基づいて生成された内容なのかを確認できます。

一般的に、LLMを用いてオリジナルのデータを活用した回答を行うためには、ファインチューニングやRAGという技術が用いられます。
ファインチューニングという手法を使えば、ユーザー側で参照する情報をLLM自体に追加することが可能になります。しかし、ファインチューニングには高度なシステム知識が必要です。
そして、RAGという技術を使えば、検索技術を活用してデータベースからリアルタイムで情報を参照し、その情報をもとにLLMが回答を生成することが可能です。しかし、RAGを独自に構築する場合は、検索基盤やデータ連携、回答精度の検証などに関する専門知識が必要です。
そんな中登場したGemini Notebookは、ユーザーがシステム上へドキュメント情報をアップロードするだけで、アップロードされた情報を元に回答を生成するという、LLM×RAGを実現したサービスとなっています。
LLM自体を調整するわけではないので、ファインチューニングではなく、また、完全な外部データベースを参照するわけではないので厳密なRAGとは言えないかもしれませんが、基本的にはRAG機能を搭載していると理解して差し支えないでしょう。
Googleの最新LLMを活用
Gemini Notebookには、Googleが開発したGeminiの高性能モデルが活用されています。テキストだけでなく、画像、音声、動画などを扱えるマルチモーダル機能を備えています。
そのため、アップロードしたドキュメント内の画像に関する情報も抽出してくれます。

アップロード可能なソースの種類と上限
Gemini Notebookでは、以下のソースをアップロードしたり、参照することができるようになっています。尚、Standard版では、1つのノートブックに最大50件のソースを追加できます。

- ファイル:PDF、Word、PowerPoint、CSV、テキスト、Markdown、ePubなど
- 画像:JPEG、PNG、WebPなど
- 音声:MP3、WAV、M4Aなど
- Googleドライブ:Googleドキュメント、Googleスライド、Googleスプレッドシート
- リンク:WebサイトのURL、公開YouTube動画
- Geminiのチャット
- コピーして貼り付けたテキスト
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Gemini Notebookの機能
主な機能は以下のとおりです。
- ファイルアップロード:Googleドキュメント、PDF、テキストファイル、Googleスライド、Web URLなど、様々な形式の文書をアップロードして解析できる
- チャット:Gemini Notebookへ質問・指示を出せる
- 引用表示:Gemini Notebookが回答に使用した部分の根拠を示してくれる
- 共同作業:ノートブックをほかのユーザーと共有し、閲覧または編集権限を付与できる
- 多言語対応:日本語を含む複数の言語でチャットや生成機能を利用できる
- メモを追加・保存
- 学習ガイド:理解度を図るためのテストを生成
- ブリーフィング・ドキュメント:ソースの要約
- よくある質問:ソースを元によくある質問を自動生成
- タイムライン:ソース内の情報を時系列に整理
- 音声概要:要約を音声で説明
- マインドマップ
- 動画解説:ソースの内容を動画形式で解説
- フラッシュカード・クイズ:ソースをもとに学習用の問題を生成
- レポート:ソースの内容を目的に応じた形式で整理
- データテーブル:ソースから情報を抽出して表形式で整理
- インフォグラフィック:ソースの内容を視覚的に整理
- スライド資料:ソースをもとにプレゼンテーション資料を生成
- Fast Research:WebやGoogleドライブから関連するソースを検索
- Deep Research:多数のWebサイトを調査し、引用付きのレポートを生成


マインドマップ
下記の画像は、実際にGoogleが提供する「Agents」というホワイトペーパーをアップロードした際のマインドマップです。かなり詳細まで整理してくれています。

音声概要
音声概要では、アップロードしたドキュメント等のソース情報を元に、数分かけて以下のように音声が生成されます。生成されたファイルはダウンロードしたり、再生速度を調整することも可能です。

2025年4月30日、音声概要機能が日本語を含む50以上の言語で利用できるようになりました。以下の動画は、実際に公式サイトで公開されている音声概要の内容がわかる動画です。
Gemini Notebookの料金プラン
Gemini Notebookには、単独の有料プランはありません。無料のStandard版を利用できるほか、Google AI Plus・Pro・Ultraに加入すると、ノートブック数やソース数、各機能の利用上限が引き上げられます。
各プランにおける主な違いは、以下のとおりです。
| 項目 | Standard | Google AI Plus | Google AI Pro | Google AI Ultra |
|---|---|---|---|---|
| 月額料金 | 無料 | 725円 | 2,900円 | 14,500円~ |
| ノートブック数 | 100件 | 200件 | 500件 | 500件 |
| 1ノートブックあたりのソース数 | 50件 | 100件 | 300件 | 500~600件 |
| チャット | 1日50回 | 1日200回 | 1日500回 | 1日2,500~5,000回 |
| 音声解説 | 1日3件 | 1日6件 | 1日20件 | 1日100~200件 |
| 動画解説 | 1日3件 | 1日6件 | 1日20件 | 1日100~200件 |
| レポート・フラッシュカード・クイズ・マインドマップ | 各1日10件 | 各1日20件 | 各1日100件 | 各1日500~1,000件 |
| Deep Research | 1か月10件 | 1日3件 | 1日20件 | 1日75~200件 |
| Geminiモデルへのアクセス | 標準 | 標準 | 高レベル | 最高レベル |
| 高度な共有 | 利用不可 | 利用可能 | 利用可能 | 利用可能 |
| クラウドストレージ | 15GB | 400GB | 5TB | 20TB~ |
※Google AI Ultraの利用上限は、契約するプランによって異なります。各機能の利用上限、料金、提供機能は変更される場合があるため、契約前に公式サイトで最新情報をご確認ください。
個人ユーザーは、Google AI Plus・Pro・Ultraのいずれかに加入することで、Gemini Notebookの利用上限や機能を拡張できます。特にGoogle AI Proでは、Standard版と比較してノートブック数が5倍、1ノートブックあたりのソース数が6倍に拡大されます。
法人では、対象となるGoogle Workspaceプランのほか、Google Cloudが提供するGemini Notebook for Enterpriseなどを通じて利用できます。利用上限やデータ保護、管理機能は契約するプランによって異なります。
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Gemini Notebookのメリット

Gemini Notebookは、単なるチャットボットと比較してユーザーインターフェースや回答力など多くの点で優れています。以下では、活用メリットを紹介します。
信頼性の高い情報
Gemini Notebookはユーザーがアップロードした特定の資料に基づいて質問に回答します。これにより、回答の根拠が明確であり、情報の信頼性が高まります。資料に基づいた回答は、一般的なLLMのように広範なデータセットに依存するのではなく、ユーザーが提供した具体的な情報源に基づいているため、信頼性が向上します。
加えて、回答にはインライン引用機能があり、回答の根拠となる資料の具体的な部分を簡単に確認できます。これにより、回答の透明性が向上し、ユーザーは提供された情報の信頼性を容易に検証できます。
Googleアカウントがあれば無料で使える
Gemini Notebookは、個人のGoogleアカウントや対象となるGoogle Workspaceアカウントなどで利用できます。Standard版は無料で利用でき、資料に基づく質問や要約などを行えます。
RAGのシステムを導入もしくは開発するには、一般的に数百万円程度はかかるため、大幅にコスト削減が可能です。
内部で簡易的なRAGシステムの導入を考えている場合には、Gemini Notebookが最適かもしれません。
ユーザーフレンドリーなUI
Gemini Notebookは、非常にシンプルなUIが大きな特徴です。「どのソースをアップロードできるのか」「指示文(プロンプト)はどうすれば送信できるのか」が、初めてでもひと目で理解できます。
デジタルノートやChatGPTなどの生成AIツールに慣れている方であれば、より簡易的なUIが採用されているため、すぐに使いこなせるでしょう。
必要最小限の機能説明とポップアップ表示機能による誘導があり、ユーザーは必要最小限のクリックや入力操作のみで使えるため、業務効率アップにつながります。日本語に対応している点も評価できます。
簡単な質問で高度な回答
本格的なRAGシステムのなかには専門的で質の高いプロンプトを作成しなければ、的確な回答を得られない場合も少なくありません。
一方、Gemini NotebookではGoogleの高性能なGeminiモデルが活用されているため、「要約して」などの直感的な質問で求める回答を得られます。Gemini Notebookのチャットは最大100万トークンのコンテキストウィンドウに対応しており、長文や複数の資料をまとめて分析できます。これにより、複雑な情報を一貫して理解し、文脈を維持したまま対話を行うことができます。
また、回答を得るためのプロンプト例もいくつか用意されているため、プロンプト開発の手間も削減可能です。
マルチモーダル機能
Gemini Notebookは、GoogleのマルチモーダルAIモデルを活用しており、テキストだけでなく、画像、グラフ、図表などのマルチモーダルデータも処理できる能力を持っています。この機能により、文書内の画像やチャートに関する質問にも対応できるようになっています。
アップロードされた資料内の画像を解析し、その内容に基づいて質問に回答することができます。例えば、画像に含まれる情報を要約したり、特定の部分を説明したりすることが可能です。アップロードされたグラフや図表を理解し、そこから抽出されたデータに基づいて質問に回答します。

全世界のユーザーの活用方法を参考にできる
Gemini Notebookには、世界中の利用者や開発者とやり取りできるDiscordがあります。毎日積極的に利用者同士で情報交換が行われており、効果的な使い方の例やバグの内容を知ることができます。
また開発者とのやり取りも可能なため、希望する機能があれば直接コミュニケーションを取ることも可能です。
企業でGemini Notebookを活用する際の注意点

高度な機能を提供する一方で利用上でデメリットも存在します。以下にて、具体的なデメリットを紹介します。
データのプライバシーとセキュリティ
Gemini Notebookでは、アップロードされた文書やノートの内容は暗号化され、不正アクセスから保護されます。しかし、完全なセキュリティを保証するものではないため、機密情報の取り扱いには注意が必要です。
個人ユーザーのデータは、フィードバックを送信しない限り、Gemini Notebookのトレーニングには使用されないとされています。
Google Workspaceなどの対象ユーザーについては、アップロード内容やクエリ、モデルの回答が人間によって確認されたり、AIモデルのトレーニングに使用されたりすることはありません。
カスタマイズ性が低い
自社でLLM周りを開発する場合には、モデル選定からUI、プロンプト例まで自社のニーズに合わせて自由に制作できます。一方でGemini NotebookはGoogleが提供するサービスであるため、利用するAIモデルや画面、外部サービスとの連携方法などを、企業が自由に変更することはできません。
特定のビジネスニーズに合わせて細やかなカスタマイズが難しく標準的な機能に依存するため、活用シーンが限定される可能性もあります。
共有範囲や権限の管理が必要
Gemini Notebookでは、ノートブックを他のユーザーと共有し、閲覧や編集を共同で行えます。企業で利用する場合は、資料の機密性に応じて共有範囲やアクセス権限を適切に管理する必要があります。
取得した情報の確認が必要
Gemini Notebookでは、Fast ResearchやDeep Researchを使ってWeb上の情報を検索し、ソースとして追加できます。ただし、検索結果や生成されたレポートが常に正確とは限らないため、重要な情報は引用元や更新日時を確認する必要があります。
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Gemini Notebookの始め方
Gemini Notebookはシステム会社との契約が不要なため、スムーズに始められます。以下では、始め方を紹介します。なお、Gemini NotebookにログインするにはGoogleアカウントが必要です。今回は、Googleアカウントを既に持っている前提で進めます。
Gemini Notebookの公式サイトへアクセス
まず、Gemini Notebookの公式サイトにアクセスします。その後、アカウントや注意事項に関する説明があるため、画面表示に合わせて進めます。

「新しいノートブックを開く」ボタンをクリック
公式サイトにアクセスしたら、画面上部から「新規作成」ボタンをクリックします。

ドキュメントをアップロード
次に、ノートブックに含めたいドキュメントをポップアップの表示に従ってアップロードします。Googleドキュメント・スライド・PDF・テキストファイル・Webページなどのなかから、Gemini Notebookが対応している形式のファイルを選択してアップロードしてください。

指示文章の入力
アップロードが完了したら、チャットから指示文章を入力します。例えば、「この文書の要約を作成して」「特定の情報を検索して」など、Gemini Notebookに求めるタスクを具体的に指示します。ソースを複数選択すれば、まとめて要約や情報抽出が可能です。
音声概要やよくある質問などは、ボタン一つで生成することが可能です。

Gemini Notebookの活用例

その高度な情報処理能力と使いやすいインターフェースにより、多くのビジネスシーンでの活用が期待されています。以下では、具体的な活用例を紹介します。
オリジナル性の高いコンテンツ制作
さまざまなコンテンツ制作で役立ちます。以下は具体的な例です。
- FAQ作成:過去の問い合わせ内容をアップロードし、よくある質問とその回答を生成
- インタビュー内容の要約記事作成:インタビューの音声やテキストをアップロードし要約作成
- 事例PDFの要約作成: 顧客事例や成功事例のPDFをアップロードし、事例紹介のブログ記事を作成
- 競合サービスの比較調査:競合サイトのWeb記事や製品サイトをアップロードし競合分析
Gemini Notebookをコンテンツ制作で活用すれば、膨大な情報を用いた競合分析やWeb記事の作成、FAQの作成などがスムーズに行え、ユニークで訴求力の高いコンテンツを作成できます。
議事録の要約作成
Gemini Notebookであれば、大規模なプロジェクトの議事録の要約作成もスムーズです。
例えば、会議のメモをアップロードし、「◯年までの予算に関するすべての議論を要約」と指示すれば、大量の会議メモが存在する場合にも要約文をスピーディに作成できます。
会議から時間がかなり経過してる場合にも、発言者や発言内容を簡単に検索し、重要なポイントを押さえられます。
研究活動の支援
Gemini Notebookは、研究活動の効率化にも大いに役立ちます。以下は具体的な活用例です。
- 論文要約:大量の論文や関連記事、書籍から要約作成
- 用語集の作成:関連する論文集やPDF化した専門書から専門的な用語集を作成
- 関連研究の列挙:企業内の過去研究から関連研究を抽出
企業の研究開発では情報収集に大量の時間を要しますが、Gemini Notebookを活用することで必要な情報を迅速に把握でき、ビジネス拡大のスピードアップが期待できます。
企画書のブラッシュアップ
Gemini Notebookは複数のドキュメントから傾向を分析できるため、企画書の質向上にも役立ちます。以下は具体的な活用例です。
- 財務データの分析:企画のもとになる財務データをアップロードし過去の傾向を分析
- 改善ポイントの提案:作成した企画書と過去選考に通った企画書を比較し、改善ポイントを提案
自分では気づかない企画書の欠点を過去に通過した企画書と照らし合わせ提案してもらえるため、より通りやすい企画書を作成できます。
Gemini Notebook(旧NotebookLM)についてよくある質問まとめ
- Gemini NotebookとNotebookLMは同じサービスですか?
はい。同じサービスです。
Googleは2026年7月に「NotebookLM」の名称を「Gemini Notebook」へ変更しました。名称変更後も、追加した資料に基づく質問回答や要約、音声解説などの機能を引き続き利用できます。
- Gemini Notebookは無料で利用できますか?
Gemini NotebookのStandard版は無料で利用できます。Google AI Plus・Pro・Ultraに加入すると、ノートブック数やソース数、チャット、音声解説、Deep Researchなどの利用上限が引き上げられます。
- Gemini Notebookに社内資料をアップロードしても問題ありませんか?
企業で利用する場合は、資料の機密性や社内規定を確認し、共有範囲とアクセス権限を適切に設定する必要があります。対象となるGoogle Workspaceなどのユーザーデータは、AIモデルのトレーニングには使用されないとされていますが、契約プランごとのデータ保護条件も事前に確認しましょう。
まとめ
Gemini Notebookは、Googleの高性能なAIモデルを活用し、ユーザーが追加した資料に基づく回答や要約、分析を行えるサービスです。シンプルなUIが特徴で、簡単な操作で高度な回答が得られることから、コンテンツ制作や事務作業など多くのビジネスシーンで役立つことでしょう。
利用時の注意点を守りながら、最大限に活用して、業務の効率化を図りましょう。

AI Market 運営、BizTech株式会社 代表取締役|2021年にサービス提供を開始したAI Marketのコンサルタントとしても、お客様に寄り添いながら、現場のお客様の課題ヒアリングや企業のご紹介を5年以上実施しています。これまでにLLM・RAGを始め、画像認識、データ分析等、1,000件を超える様々なAI導入相談に対応し、参加累計8,000人を超えるAIイベントを主催。AIシステム開発PM歴8年以上。AI Marketの記事では、AIに関する情報をわかりやすくお伝えしています。(JDLA GENERAL 資格保有)
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