PKSHAグループと三井住友トラストHDが大規模言語モデルを活用した次世代コンタクトセンターを構築開始
最終更新日:2023年11月02日
株式会社PKSHA Technologyは、2023年9月6日、大規模言語モデルを活用した次世代コンタクトセンター構築プロジェクトに着手したと発表した。
このプロジェクトは、PKSHA Technologyと株式会社PKSHA Communication、そして三井住友トラストHD(三井住友トラスト・ホールディングス株式会社)が共同で取り組むものだ。対話型AIによる顧客応答の高度化や事務作業の効率化、「ChatGPT」によるナレッジの自動生成などに関する研究開発が、プロジェクトでは既に開始されている。
<本ニュースの10秒要約>
- AIを活用し、コンタクトセンターにおける顧客応対品質の向上や業務の効率化などを実現
- 対話型AIが実装可能なPKSHA Technologyの製品「PKSHA LLMS」や、「ChatGPT」などを活用
- 三井住友トラストHD内の5拠点で研究を開始、人とAIのベストバランスな協働実現を目指す
AI技術の活用が進んでいるコンタクトセンター
PKSHA Technologyは、自社開発した機械学習/ディープラーニング領域のアルゴリズムを用いる形でAIソリューションの開発やAI SaaSの提供を展開している企業だ。企業/顧客のコミュニケーションを最適化するAI SaaSを提供する子会社・PKSHA Communicationと共に、日本のDX推進を多面的に支援している。
両社および三井住友トラストHDによる今回のプロジェクトは、コンタクトセンターにおけるAI技術の活用が進んでいることを受けて開始された。グループ全体で十数拠点のコンタクトセンターを展開している三井住友トラストHDは、顧客応対品質の向上や業務の効率化、データ活用によるサービス改善などを実現すべく、AIの導入を検討。そこで、自然言語処理を活用したAI・ソフトウエアの社会実装に多くの実績を持つPKSHA Technologyとタッグを組むこととなった。
滑らかな対話体験やコール量予測などを実現
3社によって開始された今回のプロジェクトでは、2030年の次世代型コンタクトセンター実現を目標として、AIなどによる顧客応答の高度化とコンタクトセンター運営の最適化が進められる。研究開発は、三井住友トラストHD内の5拠点を対象として2023年8月より開始された。
顧客応答の高度化においては、対話型AIおよび大規模言語モデルの効果的な実装が可能なPKSHA Technology製ソリューション「PKSHA LLMS」の活用や、「ChatGPT」を活用した滑らかな対話体験の実現などを推進。また、生成型音声要約を通じた受電後の事務作業の効率化なども図られる。
コンタクトセンター運営の最適化においては、AIによる3~6ヶ月先までのコール量予測や、オペレーターシフトの自動作成などについて自動化を推進。効率化の余地がある業務についてAIを積極的に活用し、顧客対応の品質を維持した上で効率的な運営を実現するとしている。
「人とソフトウエアが共進化」するコンタクトセンターを目指す
同プロジェクトにより三井住友トラストHDは、2025年までに全拠点でのAI実装および営業店での活用開始を実現する予定だ。また、AIと人との的確な「住み分け」にも取り組み、人とAIがベストバランスで協働する次世代コンタクトセンターの構築を目指す。
PKSHA Technologyは今後、同プロジェクトにおいて「人とソフトウエアが共進化」するコンタクトセンターの実現を支援し、「未来の顧客体験」の具現化に尽力するとしている。
参照元:PRTIMES
LLM(大規模言語モデル)とは何か、どのような仕組みで動くのか、こちらの記事で詳しく説明していますので併せてご覧ください。
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