ソラコムと松尾研究所、IoT分野で生成AI/大規模言語モデルの活用を推進する「IoT x GenAI Lab」設立
最終更新日:2023年11月08日
株式会社ソラコムは、2023年7月6日、IoT分野において生成AI/大規模言語モデルの活用を研究・推進するチーム「IoT x GenAI Lab」を、株式会社松尾研究所と共に設立したと発表した。
ソラコムはIoTプラットフォーム「SORACOM」を提供している企業であり、松尾研究所は東大・松尾研究室に伴走する形でAI技術の社会実装に取り組む研究所だ。「IoT x GenAI Lab」では、IoT分野における生成AI/大規模言語モデルの技術検証や新プロダクト開発などを通じて、IoTサービスが持つ顧客課題の解決を目指す。
<本ニュースの10秒要約>
- IoTプラットフォームのソラコムと、AI技術の社会実装に取り組む松尾研究所が設立した「IoT x GenAI Lab」
- 加速度的に増加しているIoTデータを有機的に活用、新たなインサイトの獲得といった可能性に注目
- IoT分野における生成AI/大規模言語モデルの技術検証などを通じて、IoTサービスの顧客課題解決を目指す
IoTテクノロジーを加速する技術としてAIに着目したソラコム
ソラコムは、「IoTテクノロジーの民主化」というビジョンを掲げてIoTプラットフォーム「SORACOM」の提供を行っている。「SORACOM」ではIoTの通信環境構築に必要なサービスを提供しており、このサービスによりIoT活用アイデアのスピーディかつ低コストでの実現を支援。様々な業界で擁する20,000以上の顧客企業において、ビジネスの進化を実現してきた。
IoTテクノロジーを加速する技術として、近年のソラコムは生成AI/大規模言語モデルに注目している。センサー/デバイスから収集可能なIoTデータは昨今加速度的に増加しており、これらのデータを基に大規模言語モデルを活用すると「新たなインサイトの獲得」「異常検知」「データ欠損の推測」などがスピーディに実施できると同社は判断。顧客の課題解決へとつなげる可能性があると考えた。
そのためソラコムは、まず社内業務への生成AI導入を開始。2023年3月には、全従業員を対象として「ChatGPT Pro」の費用サポートを開始した。同年4月には社内の「Slack」上へ「Chat GPT API」を組み込むことで、全従業員が手軽かつシームレスに業務に生成AIを活用できる環境を構築。同年6月には、生成AIにより社内FAQを対話形式で提供できるシステムの運用も開始している。
AIの技術動向および利用方法をリサーチ、知見をIoTサービスへ反映
今回ソラコムが松尾研究所と共同で設立した「IoT x GenAI Lab」は、IoT分野において生成AI/大規模言語モデルという技術エリアに特化した形で研究を行うチームだ。チーム名にある「GenAI」は、「Generative AI(生成AI)」に由来する。
同チームは、生成AI/大規模言語モデルの技術動向および利用方法を継続的にリサーチし、獲得した知見をIoTサービスへ反映することで顧客課題の解決を目指す。顧客ニーズに基づくユースケースの調査や技術検証、またプロトタイピングや新たなプロダクトの開発も進め、さらにはユーザー企業向けのプロジェクト支援も活動の視野に入れている。
多くの活用事例とイノベーションの創出を目指す
ソラコムと共に「IoT x GenAI Lab」を設立した松尾研究所は、東京大学工学系研究科・松尾研究室に伴走する形で、アカデミアで生み出された先端技術の社会実装を進めている研究所だ。「ChatGPT」に代表される生成AIについて、急速な技術進歩によって産業界へ多大なインパクトをもたらす可能性があると考えており、生成型AIによるIoTデータの有機的な活用を進めるべく「IoT x GenAI Lab」を設立するに至った。
ソラコムは今後も、IoTを軸として最新技術をより使いやすく提供することで、多くの活用事例とイノベーションの創出を目指すとしている。
参照元:PRTIMES
生成AIについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご参考ください。LLM(大規模言語モデル)とは何か、どのような仕組みで動くのか、こちらの記事で詳しく説明していますので併せてご覧ください。
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